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2011年11月30日 (水)

ネット議論のあり方

 先の文章(「ご意見を有難うございます」)に新たなコメントをいただき、佐藤哲郎さんの書評のことをお知らせいただき、有難うございます。情報自体は大変有難く、僕も知りませんでしたが、ただ書き方は少し気になります。

 僕はこれまでもいろいろな方と論争をしてきましたが、いちばん気を付けてきたことは、個人攻撃にならないこと、卑劣な態度を取らないことです。論争はあくまで気心が知れた、尊敬できる友人を相手にしてはじめて有意義なものにできるのであり、敵対関係やお互いに罵倒するような関係では、本当に実りのある論争にはなりません。

 僕はいつもその態度を貫いてきましたし、論争相手にもそのように求めてきました。ですから、論争をしてそれで人間関係が壊れたということはありません。はじめはよく知らず、警戒心を持ったり、敵対的な心情を持っていても、論争することによって、かえって親しくなり、お互いの立場が分かり、親しくなって来ました。論争する以上、そのような方向を求めるべきだと、ずっと信念を持ってやってきました。

 僕は、どうせ本名が分かっているのに、ネット上ではあえて匿名にしています。それに何の意味があるかと、しばしば尋ねられますが、あくまで議論は肩書とか経歴とかなしに、意見そのものを闘わせるべきだと思うからです。印刷されたものですと、公共の場に出るので、言葉にあるセーブが効きますので、きちんと名乗りを上げなければいけませんが、ネット上では、対象があやふやな場合が多く、個人攻撃や、人格攻撃にまでなりかねず、本当の議論から問題がずれてしまいます。それを避けるために、できるだけ個人性は外して、内容本位で議論するほうがよいのではないかと思うのです。ただ、そのあたりは、若い方とは感覚のずれがあるかもしれません。

 そのようなわけで、これまでも意見や態度に対しては、かなり厳しく批判しても、個人攻撃や、ある特定の団体に対して悪口を言ったり、陰口を聞くような態度は、自分であれ、他人であれ、決して認めず、戒めてきました。そのことははっきりさせておきます。今後はそのようなコメントは削除させていただきます。

 ちなみに、今回お名前が出ましたので、あえて書いておきますが、佐藤哲郎氏は僕にとって尊敬すべきよき友人で、そのご著書を高く評価していますし、スマナサーラ長老たちの活動にも注目しています。ですから、『サンガジャパン』にも執筆しています。

 僕は伝統重視派ですが、それに対して、従来からも批判仏教のように、伝統的な日本仏教を批判する立場もあります。意見は違っても、それはそれでありうる立場です。震災自然現象説も、一概に否定するわけではなく、そこからどのような積極的な帰結が出てくるか、これから展開してくださることを期待しています。ぜひもっと議論を深めたいと願っています。

 ネットの中に閉じた党派性を作って、自分たちだけ囲い込んで他人を排除して自己満足にふけるのではなく、本当に開かれた議論の場を作り、反対意見も含めて、お互いの理解を深めるような論争をしたいと切に願いますし、このブログを訪れた方には、そのような基本方針をわかってご協力いただければ有難く存じます。

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コメント

佐藤哲朗さんのお名前を、変換ミスで間違ってしまいました。申し訳ありません。本文自体を変更する仕方が分かりませんので、コメントで注意を喚起しておきます。

末木文美士先生 様

川口英俊でございます。いつもご厚誼を賜りまして幸甚に存じ上げます。

遅滞しておりましたお約束の拙勝義方便のまとめですが、おおよそまずツイッターでのメモの形にてですが、ひとまず完結致しましたのでご報告を申し上げます。

塚越賢様( @isotakeru )によりツイッターでの一連の投稿内容に関しましておまとめを頂いております。

#勝義方便メモ まとめNO.1(1-93)
http://togetter.com/li/200586

#勝義方便メモ まとめNO.2(94-142※この投稿時点。最終は、160となります)
http://togetter.com/li/219557

この浅学菲才なる未熟者である者ゆえによる多々の過失あることをお許しください。ご叱正、ご批正賜れますよう、どうか宜しくお願い申し上げます。

諸賢者の皆様からのご叱正、ご批正をお受けさせて頂きましてから、拙最終稿をまとめて参りたく存じております。

川口英俊 合掌九拝

昨日コメントさせていただいた者です。先生からこのようなかたちでご返信いただけたことに感謝申し上げるとともに、ご指摘いただいた昨日の私のコメントの書き方について、反省いたす次第でございます。

「バカも休み休み言え。もう一度、仏教を一から勉強してこい」「仏教者とは言えない悪魔の所行であり、僕は絶対に許しません」等の激しい言葉を交わしながら、なおお互いに尊敬の念や友情を交わし続けることができるとは、私には想像することもできませんが、お二人の関係においてはそれが可能であると先生が主張されるならば、それはもはや私の想像を超えた世界であり、ついて行けない話であり、私ごとき無名の存在がこれ以上口を挟むことはできません。

最後に、先生のお仕事の成就を心からお祈り申し上げつつ筆を擱きます。

それでは失礼いたします。

レスが遅くなりました。
佐藤哲朗さんの書評をもしかして、あなたは悪意をもって引用されたのかもしれませんが、僕はとてもよい書評で、まさしく著者が言いたいのもそのことでした。日本仏教というのは、まったくおかしな仏教です。ただ、最後の「超豪華」というのは、どういうことか分かりませんが。
何度も言うように、僕は悪意をもった言葉は許しません。それは、相手の心を傷つけるというだけでなく、自分の心をも傷つけるものです。仏教でも、悪口(あっく)を戒めます。これは、いわゆる悪口(わるくち)ではなく、それを含めて、粗雑な言葉です。
僕がTwitterを撤退したのは、操作がおかしくなったということもありますが、短時間で短い文章でやり取りすることは、僕自身が、自分でも不本意の悪口(あっく)に陥ると思ったからです。
他人を憎むことは、自分を憎むことなのだと、最近、つくづく思います。
お説教くさくなって済みません。

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